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 随従、追加・書き換えを行います。
(2002年1月19日)
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工事中
 重複しているところがあります。

バクテリアビンの使い方
全て、バクテリア等の共生微生物を与えなければ大きく成れません。

飼育結果を掲載しました。
箇条書きの内容に重複しているところも有りますが、単独又は、複数組み合わせて各自の飼育に取り入れて下さい。とても良い結果を期待できます。
一言お知らせ

バクテリアビンの特徴

 菌糸とバクテリアの共存を図る為にバクテリアの活動を抑えてあります。
 バクテリアは幼虫が菌糸を壊すことにより活動しますので、食べる量が少ない若齢幼虫を入れた場合にはなかなか繁殖しません。バクテリアの繁殖を速める時は手を加えて下さい。
 バクテリアの密度は幼虫の種類によって変えなければならないので、腐朽の速さに注意して交換の時期を調整して下さい。

 
国産オオクワガタ、マレー、グランディス等の時は攪拌しないで使用して下さい。幼虫の種類によって飼育の仕方が異なりますので応用して下さい。
 
幼虫を入れる前の準備
 1.菌床にヒビを入れる為に容器を叩く。
   
ヒビがはいることにより菌床の中に空気が通いバクテリアと菌糸が活性化する。

 2.細かく砕かない様に菌床を掘り出してから戻す。
   
10日位経つと菌床の隙間に菌糸が成長して花が咲いた様になる。

 3.菌糸を崩すことにより水が染み込み易く成ります。
 4.使用する2〜3日前に準備する方が好ましい。
 5.容器の底に2mm位の穴を電気ドリル等で10ヶ所位空ける。
 6.腐朽が速くなりますので使用期間が短くなります。
幼虫を入れる時にする事。
 1.容器の中心に少し大きめの穴を空け、底の方を幼虫の大きさに合わせて崩し軟らかくする。
 2.今まで飼育していたマットを適量入れる。国産オオクワガタ等の時は極少量。
 3.マットを湿らす為にスプレー等で水をかける。入れ過ぎに注意。
 4......

インドアンタエウスの入れ方

 インドアンタエウスをバクテリアビンに入れる時は、バクテリア等の共生微生物の繁殖スピードを速める為に、電気ドリル等で内部を崩してバクテリアマット喰わせ用や今まで飼育していたバクテリアビンの褐色の部分を多目に混ぜて、更に霧吹き等で水を掛けて湿らせることが必要です。
 当然そのことにより、バクテリア等が大繁殖して菌糸をどんどん食べてしまうのでバクテリアビンの寿命(使用期間)が短くなる傾向にありますが、アンタエウスの体内でもタンパク源となるバクテリア等の共生微生物が同様に大繁殖して質の良いタンパクを充分補給出来ることになりますので大変有利です。
 尚、バクテリアの繁殖には多量の水分が必要ですが、水分が多過ぎると空気を遮断して酸素不足により有益な好気性の微生物が死んで腐敗しますので注意して下さい。

国産オオクワガタの入れ方

 国産オオクワガタの場合は幼虫が菌糸だけを選んで食べるのが理想だと考えられますので、極力菌床を崩さない様にボトルの底まで幼虫が楽に入れる穴を空け、体の大きさに合った空洞を作り、その中に幼虫を入れて、アンタエウスと同様に霧吹き等で幼虫の体と周りをかるく湿らして下さい。
 その際、今まで飼育していたバクテリアビンの環境を引き継ぐ意味で、今まで入れてあったボトルの褐色の部分を少量を入れて下さい。インドアンタエウスの飼育と異なり、バクテリア等の共生微生物の作用を穏やかに利用します。
 当然、菌糸以外のおが粉も体内に取り入れてしまいますので、既にバクテリア等の共生微生物が体内に存在することは前提です。
 マレー、グランディスも同様に行って下さい。

幼虫の入れ方について (参考に成ります。)

アンタエウスと国産オオクワの違いについて

 外産と国産、合計300頭以上の実験飼育による結果からクワガタ幼虫の食文化を考察すると基本的にインド・ネパール・タイアンテは、”土喰い”、国産オオクワは、“木喰い”に成ると思います。従って、産卵の仕方と幼虫の飼育方法を同じにしたのでは良い結果を期待することが出来ません。
 私なりに”土喰い”から ”木喰い”までの順位を決めるとすれば、インド・ネパール・タイアンテ → マレーアンテ・グランディス → ホーペイ → 国産オオクワ に成ります。おそらく、生息域の温度により摂取できる食物が異なるので、幼虫の体質が環境に適用するものに変化したと推測できます。
 飼育結果から全てのクワガタ幼虫の体内にバクテリア等の共生微生物が存在することは大きな成虫に成るための必要条件なので、幼虫の体内にバクテリアを移譲させる為に2齢中期まではバクテリアマット喰わせ用を使用して下さい。バクテリア等の共生微生物が含まれていない菌糸を初齢から食べさせることは敢えて小さな成虫を作る結果になります。
 しかし、3齢からはバクテリア等の動物性微生物が菌糸を支配する育て方(アンタエウス)と菌糸の劣化を考慮しながら菌糸に支配されたバクテリアビンを食べさせる育て方(国産オオクワ)に区別して飼育して下さい。
 つまり、アンタエウスは反芻による動物性微生物(体内共生)を主にした育て方が適していますが、国産オオクワの幼虫に関してはキノコが作成した成分を主に与えながら、”バクテリア等の共生微生物を常に補給してあげる”と言う育て方が適しているように思えます。
 なぜなら、80mmの成虫♂に成る為の幼虫の重さがアンタエウス(インド、ネパール)は40gも必要なのに、国産オオクワガタは27g〜28g有れば良いので体内での代謝が違うと考えられます。
 このことからアンタエウスの幼虫は、主にバクテリア等の共生微生物を消化吸収して成長するので、バクテリア等の共生微生物の餌に成る菌床(菌糸とオガ粉)をより多く体内に詰め込む必要がありますが、国産オオクワガタは栄養価の高い菌糸を主に食べて消化吸収すると同時に、菌糸以外の摂取物であるオガ粉を食べて体内で繁殖したバクテリア等の共生微生物をタンパク源として消化吸収していると考えられます。
 従って、国産オオクワガタは、菌糸に含まれるタンパク質とバクテリア等の動物性タンパク質の両方を幼虫の年齢と状態を考慮しながら与えて飼育しなければならないと考えて下さい。国産オオクワガタはマットだけで育てると大きくなりませんので菌糸の状態がかなり影響すると考えられます。
 結論として、体内の状態が異なるのであれば育て方も変えなければ大型は望めないことに成り、アンタエウスと国産オオクワガタでは当然バクテリアビンの使い方(飼育方法)が異なります。

 クワガタの種類や産地により食文化が異なりますので注意して下さい。

工事中

産地による育て方の違い
 NEW

 幼虫の種類によりバクテリアビンの使い方が異なります。バクテリアマットからバクテリアビンに移す時期、交換の時期、観察の仕方等を産地別に記載致しましたので参考にして下さい。
 尚、全ての産地を飼育した分けでは無いので、他の産地に付いては棲息環境を推測して応用して下さい。

共通点
 
 2齢までは必ずバクテリアマット食わせ用を食べさせ幼虫の体内にバクテリア等の共生微生物を移譲させて下さい。
 飼育温度は22度位が適していますので、高温飼育は避けて下さい。
 飼育ビンの水分量と空気の流通は非常に重要な事なので注意して下さい。
 外観に囚われず内部の状態を確認しながら飼育して下さい。
 ・・・・・

相違点
 インド・ネパール・タイアンタエウス、ミヤンマーアンタエウスは柔らかめの菌床でも良いのですが、マレーアンタエウス、グランディス、ホーペイ、国産オオクワガタは菌床を崩さず幼虫の大きさに合わせて穴を空け入れて下さい。

 進化の度合いにより体内処理能力が異なると思われますので、当然反芻動物としての位置づけに差があり、飼育結果から推測するに生息域の気象が世代交代の速さに影響し、インドアンタエウスが一番進化していると思います。
 インドアンタエウスは国産オオクワガタと比べて明らかに幼虫の体が大きく、体内の水分量も2倍位多い様に見受けられ、このことは体内で多量のバクテリア等の共生微生物を培養する為に必要であると考えられます。

飼育方法の違い
インド・ネパール・タイアンタエウス
 初齢から2齢中期までバクテリアマット食わせ用を食べさせて800ccバクテリアビンに移します。
 菌床は電気ドリル等で崩し、幼虫と一緒にマットを少し入れてから霧吹き等で少し水を掛けて下さい。バクテリアの繁殖を重視するので菌糸はバクテリアの餌になると考えて下さい。

 かなり長い期間1つのビンを使用することが出来るので腐朽の状態を見ながら交換して下さい。

 メスの場合は800ccバクテリアビン1本で成虫にすることができます。
 オスの場合は24g位の時に1400ccバクテリアビンに移して下さい。

ミャンマーアンタエウス
 インド・ネパール・タイアンタエウスと殆ど同じですが、菌糸の状態を考慮して交換時期を早めて下さい。


マレーアンタエウス、グランディス
 初齢から2齢初期までバクテリアマット食わせ用を食べさせ幼虫の体内に共生微生物の移譲が完了した時点で早めにバクテリアビンに移して下さい。その際、菌床は崩さずに幼虫が入れるだけの穴を空けて入れて下さい。

 菌糸の口腔摂取を主にバクテリアを補助食として与えるのでバクテリアビンに含まれている共生微生物で充分です。従って、幼虫をバクテリアマット食わせ用からバクテリアビンに移す時にマットは入れないで下さい。環境を合わせる為に入れる時は極少量を幼虫の周りに入れて下さい。
 
 バクテリアビンの外観が白くても見た目で判断しないで、菌床の上部を掘る等して内部を確認して、白い部分(菌糸)が少なくなっていたら早めに交換して下さい。
 菌糸を主に食べさせて、バクテリアは補給すると言う考え方で飼育します。

 インドアンタエウスと比較して、グランディスは極端に反芻能力が低い思われます。国産オオクワガタ同様にバクテリア等共生微生物の微妙な調整が大型作出の秘訣になるでしょう


★ホーペイ・国産オオクワガタ

 工事中

重要な事項を箇条書きにしました。(随時追加)

 幼虫の種類によってバクテリアの与え方が違いますが、常に体外からバクテリアを補給することは必要です。

 幼虫の体内に存在する
バクテリアの種類も大きさに関係すると思われます。

 国産オオクワガタを育てる時は、飼育温度を調整(20度位)して幼虫の期間を延ばして下さい。(一年半位)

 2齢までの育て方はバクテリアマットを使用して体内に共生微生物を移譲する方法で良いのですが、3齢からの育て方に違いが生じ、マットと菌糸のどちらか一方を使用した飼育では偶然を期待しなければ、現在の所、最大サイズは望めません。

 菌糸の栄養価とキノコの種類がバクテリアの質や量に影響します。

 菌糸とバクテリアの力関係が問題になりますので、菌糸とバクテリアの支配する力を調整して、幼虫の種類と年齢に合った方法を採用しながらバクテリアビンを使用する必要があります。

 特に、国産オオクワガタ、グランディスの飼育では菌糸がバクテリアビンを支配している期間が長くなるように調整して使用します。

 インドアンタエウスの場合は、菌糸がバクテリア等の微生物に食べられてマットの様に成っても栄養価が残っていれば、可成り長い間、同一のビンで飼育することが出来ます。
 しかし、国産オオクワガタ等の飼育では、菌糸の残り具合に気を配らなければ成らないので、外観が白くても内部を幼虫が殆ど食べ尽くしている場合があるので上部を掘る等して確認をすると同時に早めに入れ替える必要があります。

 インドアンタエウスと同じ様に国産オオクワガタを育てても大きく成りません。注意してください。