菌床に含まれるおが粉の大きさについて
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その2

おが粉の大きさについて

 粗目の方が確実に大きく成ります。理由はいろいろ考えられますが、一番重要だと思われる条件は、おが粉とおが粉の隙間にあると考えられます。
 なぜなら、キノコ等の白色腐朽菌は細胞内の木質素であるリグニンを分解して、いろいろな合成物質を作り子実体として外部へ運び出します。つまり、1つ1つのおが粉を大きなシイタケ木と考えると菌糸はおが粉とおが粉の隙間へ木質素を運び出すことになります。
 更に、おが粉の1つ1つが菌糸により有効に利用されると言うことは、おが粉の1つ1つにセルロースだけが残り、他の成分は無くなってしまうことも意味します。そして、このことがセルロースを分解して繁殖するバクテリアの繁殖条件も有利にしていると思われます。
 大きな成虫に成る為には、セルロース(構造性炭水化物)を分解して増えるバクテリアをタンパク源とすることが必要であると同時に、おが粉の回りに、はびこった菌糸つまりキノコの作った栄養素は共生微生物等の栄養価にも影響します。

 栄養価が高く、質の良いタンパク質を幼虫に与えることが小さい幼虫が大きな成虫に成る為の条件だと思います。